44. 真っ黒黒助現る初夏

春の仕舞ぇの頃日ぁ、初夏ぁ思わせる陽気に汗ばんで、昼間っからシャワー浴びるなんてなぁまるで何処かのセレブかぃてぇスモモの、見られてるなぁはなまるだけだてぇ好いことに、はしたねぇ格好のまんま、おぃおぃもぅスイッチぃ入れるてぁなちぃっと早ぇんぢゃねぇかてぇエアコンのリモコンを卓袱台からヒョイと取り上げ指しましたれば不図思い出すなぁ此間ネットぉ徘徊してる時ぃ見掛けたエアコンのフィルタてなぁ随分と汚れてるもんだてぇ意見に御座ぃ、

あらまぁ此の儘ぢゃぁ健康に宜しくないわってなもんで思い付いたが吉日てぇガタガタと、引っ張り出したる脚立ぅ広げてはなまる使い押さえさせ安定させて、自ら昇れば蓋ぁ外して取り出だしましたるなぁタネも仕掛けも無ぇフィルターの…ってぇ同時に辺り一面飛び出し飛び回りだしたなぁ此処ぁ隣のトトロの五月とメイん家かぃてぇぐれぇに元気一杯、真っ黒黒助の大群で、あらまぁ折角昼の日中から磨き上げた玉のお肌も台無しだわてぇもんさね。

ってな訳で只の今迄己に遣ったシャワーを今度ぁ綺麗にするなぁ手前許りぢゃ無ぇってこって狙うは風呂場に並べた対のフィルタを標的に、真っ黒黒助にゃぁ悪りぃが、排水溝から下水へ退散願い奉りゃぁはなまるの、一緒んなってちょぃと遊びたかったらしき様子は淋し気なお見送りも残念だったな。